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滋賀県

 滋賀県守山市内の中学校で教員による不適切な指導で当時の生徒が自殺未遂を図ったことが今年2月、明らかになったことを受け、市教育委員会が体罰・不適切指導防止のガイドラインを作成した。

 市教委によると、2019年7月と20年6月、提出物の回収や課題のプリントを巡って、複数の教員が勘違いで元生徒を強く叱責(しっせき)。元生徒は21年6月に自殺未遂をした。市教委は「教員の対応で心身に不調をきたした」としている。

 市教委は再発防止の観点から、教員が自身の指導方法を適宜見直し、子どもたちと向き合えるようにするため、ガイドラインを作ることにした。

 ガイドラインはA4判6ページ。文部科学省が示す体罰や不適切な行為の事例を示した上で、暴言や行き過ぎた指導は体罰同様に許されないとしている。体罰・威圧的言動は子どもの心に届かないことを心がける▽自分が上という「おごり」の気持ちを捨てる▽客観的な情報をもとに子どもが納得できる指導をすることなどを求めている。

 660部作り、市内の小中学校などの教員に配り、研修を実施した。(松浦和夫)

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