能登半島地震の被害があった石川県の奥能登4市町を含む県内の公立高校で8日、入学式があった。同県輪島市の輪島高校では、集団避難を終えて、地元に戻った新入生76人が、青いコチョウランのコサージュを胸に着けて、桜の咲く校内で入学式にのぞんだ。
例年、大型の第一体育館で在校生らも出席して行ってきたが、地震の影響で床板がゆがみ、小型の第二体育館の2階で保護者と教職員、新入生らでの縮小開催となった。1階は、現在も地域住民らの避難所として使われているという。
平野敏校長は式辞で、新入生らが胸に着けた青いコチョウランの花言葉にちなんで、「めったにない災害を経験したが、愛情と尊敬をもって歩んでもらいたい」と述べた。
新入生代表の高橋惺(さとい)さんは、「避難先で不自由な生活をしている仲間がいます。しかし、私たちはくじけません」と宣誓し応えた。(金居達朗)