衆院東京15区補欠選挙(16日告示、28日投開票)をめぐり、作家の乙武洋匡氏(48)が8日、記者会見し、無所属での立候補を表明した。一方、共産党は立憲民主党の元東京都江東区議、酒井菜摘氏(37)を支援すると発表。公認候補を取り下げて一本化する。
乙武氏をめぐっては、地域政党「都民ファーストの会」の特別顧問を務める小池百合子・東京都知事がすでに擁立方針を表明していた。乙武氏はこの日、「政治に希望が失われた状態をリセットしたい」と述べ、都民ファ側に推薦を依頼する考えを示した。また、自民も推薦の方針を明らかにしており、公明は支援が可能かを検討している。
対する野党は、共産が党地区委員長の小堤東氏(34)の擁立取り下げを決めた。東京15区と同日に投開票される島根1区と長崎3区を含む三つの衆院補選で、共産が立憲の候補者を支援する「共闘」が成立した。小池晃書記局長は8日の会見で、「次期衆院選での共闘につながるような戦いをやっていきたい」と話した。
同補選では、維新の金沢結衣氏(33)、参政の吉川里奈氏(36)、諸派の飯山陽氏(48)、諸派の根本良輔氏(29)、同区選出の元自民議員で無所属の秋元司氏(52)、参院議員で無所属の須藤元気氏(46)も立候補を表明している。(中村英一郎、小林圭)