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SIDE CORE「under city」(2024年版)の展示
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 展示を見ながら、赤瀬川原平の傑作「宇宙の缶詰」を思い出していた。カニ缶のラベルを空き缶の内側に貼り直すと、内と外が入れ替わり、宇宙が缶詰になる、という思考実験、頓知(とんち)のような作品だ。

 2012年に活動を始めたアートチーム「SIDE CORE」(高須咲恵、松下徹、西広太志に映像ディレクター・播本和宜が参加)は、芸術祭などで公共空間や路上を舞台に表現してきた。その本格個展には度肝を抜かれる。

 東京都心、神宮前のワタリウム美術館の2階吹き抜けには、奇妙な金属音を響かせる鉄パイプ製のらせんのタワーが立ち、手前では「工事中」のピクトグラム(絵文字)が貼り込まれた大看板がゆっくり回転している(写真上)。

 前者「コンピューターとブル…

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