――安倍政権以来の政治の継承派、転換派がいるが、加藤さんはかなり強い継承派では。
「経済政策は私自身がやってきたし、当然続けていきたい。バージョンアップし、次の段階に上げるのが『国民の所得倍増』だ。ただ、政治改革では問題が出ており、整理して次に向かわなければならない」
――総裁選で決選投票になったら自主投票か、ユニットで動かすか。
「基本は前者(自主投票)だ。『自分はこうしたいと思う』としっかり言い、その上でそれぞれ皆さんが判断する」
――同じ考えで集まるのは政策か、裏金問題を含めた基本姿勢か。
「全体だと思う。全体を見て最初の投票も行われ、決選投票もそれをベースに行われる」
――総裁選の前に方向性を示しておかないと、自分が得た数の力を生かせないのでは。
「選挙を考えた時、最後で決める方もいる。『これで選挙には勝てません』『自分は勝つんだ』。この信念で。議員票はやはりギリギリまで、その思いを持たなければ私は取れないと思う」
――昔、総裁選に出た梶山静六元官房長官が、「最後まで自分が勝つという戦いをしなければ、2位・3位連合はできない」と言っていた。
「そのステージを作れずして、次はないという意味だと思う」
――地味で安定感があるとされる加藤さんの「新しい自分」はどこにあるのか。
「官房長官は記者会見で政府の考えを説明するが、この総裁選は自分の考えを説明する。自分を前面に出さなければ勝負にならない。自分を出していこうとする意識が、かなり強くなってきた。ただ、成長段階だから」
――これまで自分を出せなかったのはなぜか。
「私はかなり大臣が長かった…