16日に大阪で開かれる関西吹奏楽コンクールの中学生A部門に、奈良県の生駒市立生駒中学校が出場する。全国大会で4大会連続の金賞を受賞している同校は、5人のソロが聴かせどころの一つとなる自由曲に磨きをかけている。
メロディーから勇気を
8月下旬、生駒中の一室では、様々な音色が響いていた。約60人の部員が真剣な表情で、音を合わせていく。
今年の自由曲には「ハンガリー民謡『くじゃく』による変奏曲」(コダーイ作曲)を選んだ。オスマントルコの支配下に置かれたマジャール人たちが歌った「自由」をテーマにした曲だ。
主題と終曲のほかに16の変奏があり、全て演奏すると20分を超える大曲。指揮の山上隆弘さん(61)は「混沌(こんとん)とした時代に作られたもので、張りつめた雰囲気がある曲です」と話す。
だが、コンクールの演奏時間…