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学校で授業をしてもらう外部人材のマッチングサービスで連携協定を結んだ「LX DESIGN」の金谷智社長(左)と桑名市の伊藤徳宇市長=2024年9月13日午後1時52分、桑名市役所、鈴木裕撮影

 第一線で活躍する全国の社会人や学生に、小中学校で授業をしてもらう取り組みを、三重県桑名市が本格化させる。同市は13日、マッチングサービス「複業先生」を展開する「LX DESIGN」(本社・東京、金谷智社長)と連携協定を締結。専門知識や経験を持つ外部人材を、学校の先生の手に余りがちな金融、法律、ITなどの専門教育やキャリア教育に活用していく。

 マッチングサービスは、本業での経験を生かして教壇に立ちたい社会人らに登録してもらい、学校側がニーズに合った人を探せる仕組み。全国の約2千人が登録し、専門分野はキャリア教育や金融、ITなど多岐にわたる。授業はオンラインが基本になる。

 連携協定は目的として、教員の働き方改革や教員不足への対応▽外部人材を活用した子どもひとり一人の多様なニーズに応じた教育▽これからの時代を生き抜くための誰一人取り残さない教育の実現――などを盛り込んでいる。

 伊藤徳宇市長は「これまでも地元の会社経営者らに教壇に立ってもらうことはあったが、桑名ではなかなか出会うことができない全国の外部人材に授業をしてもらえる機会は貴重だ。市内の中学生からは、金融や法律について学びたいという提案を受けていて、期待は高い」と語る。

 「LX DESIGN」の金谷社長は「今の学校現場が直面している教員のなり手不足や働き方改革、教育の多様なニーズへの対応を応援していきたい」と話している。

 同市によると、今月から市内36の小中学校で導入。子どもたちや教員、保護者の意見を聞き、今年度中に実証実験を進めるという。(鈴木裕)

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