国際エネルギー機関(IEA)は19日、ウクライナに関する報告書を発表し、ロシア軍によるエネルギー関連施設への相次ぐ攻撃により、2022年2月の全面侵攻後で最も深刻な電力不足に陥るおそれがあると指摘した。
IEAは今冬のピーク時の電力需要の18.5ギガワット(GW)のうち、約3割にあたる5.8GWが足りない事態に陥る可能性があるとの推計を示し、侵攻後3度目となる今冬が「最も厳しい試練」になると指摘。地域の熱供給のインフラも打撃を受けており、零下10度以下にもなる冬場の「深刻な人道的なリスク」への懸念を示した。
ウクライナでは今年3~5月の集中的な攻撃を受け、今年半ばまでの時点ですでに国内の発電能力は侵攻前の3分の1ほどになっていたが、8月の大規模なミサイル攻撃などでさらに悪化した。
IEAは、冬に備えてウクラ…