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自民党総裁選に立候補した9人

 自民党総裁選は、石破茂元幹事長(67)、小泉進次郎元環境相(43)、高市早苗経済安保相(63)の3候補のうち、2人が決選投票へ進むことが確実な情勢だ。3人はいずれも無派閥ながら、政治的立ち位置が異なる。さらに背後の人間関係も巻き込み、「三すくみ」のような対立構図が生じている。

 三つどもえの大接戦が続く中、重鎮たちはじっと戦況を見つめている。数の力を結集して勝者に乗れば、新政権で主流派として影響力を誇示できるとの計算が働く。

 代表格は、麻生太郎副総裁だ。2012年の第2次安倍政権発足以降、一貫して政権中枢に身を置き、権勢を振るってきた。今回、自身が率いる麻生派から河野太郎デジタル相(61)の立候補を認めたが、河野氏は苦戦。決選投票を見据え、沈黙を保っている。

麻生氏の最悪のシナリオは

 麻生氏にとって最悪のシナリ…

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