パレスチナ自治区ガザでの戦闘を続けるイスラエルが、イスラム組織ハマスとの共闘を掲げてきたシーア派組織ヒズボラを標的として、ヒズボラの拠点であるレバノン本土への大規模空爆に踏み切った。この空爆でのレバノン側の死者は民間人も含め500人を超えた。イスラエルは今後も攻撃を続ける方針だ。なぜ、今なのか。今後どうなるのか。
イスラエルは17~18日、ヒズボラのメンバーらが携帯する通信機器の一斉爆発に関与したとみられた後、司令官の標的殺害に続き、今回の大規模空爆を実施した。地元メディアによると、ガラント国防相は23日夜、「この1週間はヒズボラにとって、結成以来最悪なものになった」と「戦果」を誇った。
ヒズボラとのイスラエル北部国境での交戦が始まったのは、イスラエルとハマスのガザでの戦闘開始直後だった。「ガザとの連帯」を掲げるヒズボラが北部に砲撃を始め、これまで6万人の北部住民が国内の他の地域へ避難を余儀なくされている。
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ガザでの戦闘に終わりが見えず、ヒズボラは攻撃をやめる気配がない――。住んでいた地域に戻るめどが立たない国内の避難民たちの間では、状況の打開ができないネタニヤフ政権への不満がうずまいていた。
■イスラエルとヒズボラの全面…