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岸田文雄首相と面会するため、首相官邸に入る根本匠元厚労相=2024年7月26日
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 自民党衆院議員の根本匠・元復興相(73)=福島2区=は28日、選挙区内の福島県郡山市内で後援会幹部らと会談し、次期衆院選に立候補せずに今期限りで政界を引退する意向を伝えた。複数の関係者が明らかにした。根本氏は近く記者会見を開き正式に引退を表明する。陣営は次期衆院選の後継候補として有力視される長男の公認申請を急ぐ方針だ。

 根本氏は1993年に初当選し、現在9期目。自公政権での初代復興相となり、その後は厚生労働相も務めた。

 会合には、根本氏の後援会幹部や地元の県議ら約10人が出席。出席者らによると、根本氏は「次の衆院選に立候補しないことを決断した」と述べた。引退の主な理由として、旧岸田派の事務総長として支えた岸田文雄政権の退陣が決まったことを挙げたという。

 また、衆院比例区への重複立候補を認めないと党が定めた「73歳定年制」に自身の年齢が達したことや、本部長を務めた党東日本大震災復興加速化本部が、次期復興政策の提言を政府に出したことも、引退の理由として説明したという。

 一方、新・福島2区の後継候補は、同区の総支部や党員に委ねたいとして、根本氏から明言はなかった。出席者からは、根本氏の長男で弁護士の拓氏(38)を公認候補として推す意見が出たという。拓氏は現在、根本氏の秘書も務める。

 10月1日の臨時国会で首相に選ばれる予定の石破茂氏は「野党と論戦を交わしたうえで、なるべく早く(国民の)審判を賜らないといけない」と、早期の衆院解散を示唆。根本氏陣営はできるだけ早く後継候補者を立て、有権者への周知をはかりたい考えだ。(斎藤徹、酒本友紀子、岡本進)

若手時代は政策集団「NAIS」で活動

 引退を決めた根本氏は、故安…

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