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出雲商―開星 六回裏、開星の二塁走者・田村が左前安打で本塁を突くが、タッチアウト。捕手渡部=2024年9月29日、島根県出雲市大社町の県立浜山公園野球場、石川和彦撮影
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 島根県高校秋季野球大会(県高校野球連盟、県教育委員会主催)は29日、県立浜山公園野球場で決勝があり、出雲商が5―4で開星を破って62年ぶり4回目の優勝を果たした。3位決定戦は、矢上が9―2で大田にコールド勝ちした。4校は県内で10月25日から開かれる中国地区大会に出場する。

 取っては取り返す好ゲームとなった決勝は同点のまま九回に突入。出雲商の下井裕太選手(1年)が右翼スタンドに放ったソロ本塁打が決勝点になった。開星は五回に3点を奪い逆転に成功したが、粘り強く投げる出雲商の先発、勝部太陽投手から、あと1本が出なかった。出雲商の優勝は1962年以来。

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 出雲商は、初戦から投げ続けてきたエース勝部太陽投手(2年)が、この日も先発。開星打線に七回までに9安打を浴びながら、要所を締めた。「ねちっこく、がチームのテーマ。複数得点を許さないのが目標」。ただ、五回は連打などで3点を奪われた。

 八回にマウンドを譲られた飯塚龍希主将(2年)も連打は許さない。そんな粘りが後輩に伝わったか、九回に途中出場の先頭打者、下井裕太選手(1年)の決勝点となるソロ本塁打を呼び込んだ。公式戦は初打席。「指示は直球狙いだったが緊張して、四死球でいいから出塁をと考えていた。なのに打ち上げてしまい焦ったけど、風が運んでくれたと思います」

 松本篤士監督は「うそだろ、神がかってる、と頭を抱えました。毎試合が本当に苦しかったけど、耐えろと言い続け、日に日にチームが熱くなっていく雰囲気があった」と振り返った。(中川史)

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