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札幌・すすきの殺人事件の概要

 札幌市の繁華街・すすきののホテルで昨年7月に男性(当時62)が殺害され、頭部が持ち去られた事件で、死体遺棄幇助(ほうじょ)と死体損壊幇助の罪に問われた田村浩子被告(61)の第4回公判が1日、札幌地裁(渡辺史朗裁判長)であった。

 新たに採用された弁護側の証拠として、夫の修被告(60)=殺人幇助、死体損壊幇助などの罪で起訴=と娘の瑠奈被告(30)=殺人や死体遺棄、死体損壊などの罪で起訴=の会話を録音したデータの一部が法廷で再生された。

 修被告が2020年10月から録音していたもので、瑠奈被告が英語を使い、興奮した口調で修被告をののしる音声があった。一方、瑠奈被告が被害男性と初めて会った3日後の録音データでは、瑠奈被告が比較的冷静に男性とのやりとりを振り返る様子が記録されていた。

 また、弁護側は浩子被告の事件前後の検索履歴も証拠として提出。「事件に関連する検索履歴はない」とした。

 弁護側は、浩子・修の両被告が、瑠奈被告が男性を殺害しようとしていたことを事前に知らなかったことや、瑠奈被告の精神状態を鑑みると死体遺棄・損壊は止められるものではなかったことなどを主張している。

 この日は修被告や、浩子被告の兄の証人尋問も行われた。次回の公判は11月5日の予定。(上保晃平、新谷千布美)

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