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舞台「La Mère 母」「Le Fils 息子」に出演する若村麻由美=滝沢美穂子撮影
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 自分の母親のこと。家族のこと。この舞台を見た人は、「きっと自分自身のことを語りたくなる」。日本初演となる「La Mère 母」で主演する若村麻由美はそう話す。

 フランスの劇作家フロリアン・ゼレールが「Le Père 父」「Le Fils 息子」に先駆けて書き上げた「家族三部作」のひとつ。「母」で描かれるのは、現代の日本では「空の巣症候群」と呼ばれる苦悩だ。

 家族のためにすべてを捧げて生きてきたアンヌ(若村)。子どもたちが巣立ち、母親の役割は終わった。でも、一人の人間としての自分はとっくに消えている。これからの人生、どう生きればいいのか――。

 若村はアンヌの思いをこう読…

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