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「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)の総会で演説する台湾の頼清徳総統=2024年7月30日、台北、王思婷撮影

 台湾の頼清徳(ライチントー)総統が「中華人民共和国(中国)は中華民国(台湾)の人びとの祖国にはなりえない」と述べたことを受け、中国政府は8日、「敵対と対立をエスカレートさせようとする邪悪な意図を再び露呈させた」などとして、頼氏を非難した。

  • 「中国は台湾の祖国になりえない」 頼総統が演説、「双十節」を前に

 頼氏は5日、台湾が建国記念の日と位置づける10日の「双十節」の祝賀イベントで演説。1949年に誕生した中華人民共和国よりも中華民国のほうが歴史が長いとして、「むしろ75歳以上の中華人民共和国の人びとにとって中華民国が祖国かもしれない」などとも語った。これを受け、中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室は8日夜に報道官談話を発表し、強く反発した。「頼清徳が『奇妙な台湾独立論』を投げかけても、両岸(中台)が一つの中国に属するという客観的な事実を変えることはできないし、台湾同胞の祖国意識を押しつぶすことはできない」などと主張した。

 また、中国国防省は9日、米…

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