兵庫県の斎藤元彦前知事らが内部告発された問題で11日、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が開かれ、証人尋問を予定している24、25両日の百条委を秘密会とすることを決めた。調査対象は、昨秋のプロ野球優勝パレードでの寄付金集めをめぐる疑惑など。証人として11人に出頭要求する。
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百条委は、出頭要求する証人が誰であるかを明らかにしていないが、県関係者によると、知事選(31日告示、11月17日投開票)に立候補予定の斎藤氏への出頭要求は、知事選への影響を考慮して今回は見送るという。斎藤氏は過去2度、証人として出頭している。
また、県関係者によると、証人として片山安孝前副知事に再び出頭を求めるという。百条委は、これまで県の特別職・部長級以上の幹部職員に対する証人尋問は公開してきたが、知事選終了後に録画映像などを公表する。
また、内部告発で指摘された斎藤氏のパワハラなど7項目について、百条委が県職員約9700人を対象に実施したアンケートの最終集計結果が公表された。回答は6725件。7項目全てで「目撃もしくは経験などで実際に知っている」という回答があった。
知事のパワハラについて「実際に知っている」と答えたのは140人、「実際に知っている人から聞いた」は800人だった。ほかの疑惑について「実際に知っている」と答えた人数は、「知事の贈答品受け取り」が94人、「前回知事選での県職員の事前選挙活動など」が28人、「プロ野球の優勝パレードをめぐる県の補助金増額分を信用金庫に寄付金としてキックバックさせた」が10人、などだった。(島脇健史、添田樹紀)