スペイン・バルセロナにある世界遺産のサグラダ・ファミリア聖堂に飾られていた9体の石膏(せっこう)像「歌う天使たち」が、京都市立芸術大学(京都市下京区)で常設展示されることになった。卒業生の彫刻家で石膏像をつくった外尾悦郎さんが大学に寄贈した。来年1月からキャンパスでの展示を予定する。
大学によると、聖堂には現在、外尾さんが手がけた石像が置かれている。その石像の原型として、「歌う天使たち」がつくられた。2000年までの10年間、聖堂の「生誕の門」に設置されていたという。
大学は昨年10月、JR京都駅の近くに移転した。外尾さんは「キャンパス移転に対し、自分ができることは何かと考えた時に頭に浮かんだもの。教育教材として生かしてもらえたらありがたい」という。赤松玉女学長は「学生だけでなく、市民の人たちにも見てもらいたい」と話す。
大学は石膏像の調査や補修、展示のための費用をクラウドファンディングで募っている。目標は3千万円。寄付金額に応じ、オリジナルトートバッグやクリアファイルなどの返礼品がある。来年1月8日までサイト(https://the-kyoto.en-jine.com/projects/utau-tenshitachi)で受け付ける。(北村有樹子)