Smiley face
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党首討論を終え、取材に応じる立憲民主党の野田佳彦代表=2024年10月9日午後2時37分、国会内、杜宇萱撮影

 久しぶりに見応えのある論戦だった。だが、まだ足りない。石破茂首相(自民党総裁)と野田佳彦・立憲民主党代表によるの9日の30分間の党首討論のことだ。野田氏が政権を取りにいく熱量が、なお足りない。

 石破氏の答弁スタイルは、ケンカ腰で長広舌をふるう安倍晋三・元首相とは違った。誠実そうに見えて、はぐらかしや繰り返しが目立つ岸田文雄・前首相に比べれば、言葉の中身は率直だった。

 立憲民主党の側といえば、理論派の枝野幸男・元代表は「言っていることは良くても、甲高い声でかみつくイメージ」を党内からも指摘されていた。政権や党中枢の経験が浅い泉健太・前代表はどうしても線が細かった。首相経験者の野田氏は重厚な論客ぶりをみせた。

 論戦を少し振り返りたい…

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