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大阪大=大阪府吹田市

 大阪大の審良(あきら)静男特任教授らのグループは、免疫細胞の一種で、リグネース1という遺伝子の働きを抑えると、がんを攻撃する作用が強まることを見つけた。

 リグネース1はグループが2009年に免疫にかかわる遺伝子として発見。炎症を起こす遺伝子のRNAを分解し、炎症を抑える役割をしていると突き止めた。さらに、免疫の司令塔であるT細胞でリグネース1の働きをなくすと、自己免疫病になることもマウス実験で見つけていた。

 研究を続け、今回はがん細胞を攻撃するナチュラルキラー(NK)細胞に注目。NK細胞は、インターフェロンガンマというたんぱく質を出すことでがん細胞を攻撃するが、その仕組みはよくわかっていなかった。

 そこでNK細胞でリグネース…

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