第72回全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)が19日から宇都宮市などで開催される。出場する団体は最後の調整に励んでいる。
幕張総合高のシンフォニックオーケストラ部は20日の高校の部に出場する。
昨年に続く全国大会出場だが、今年の演奏はまったく別物と評判だ。「音にうねるようなエネルギーがある。自分の指揮じゃ手に負えないことさえある」。顧問の伊藤巧真教諭(37)はそう評する。
3年生は、1年生のころから「コミュニケーションも技術的にも不器用」な学年だったが、いい演奏をしたいという気持ちが強かった。その思いが9月の東関東大会以降も、さらに楽団を進化させているという。
トランペットの竹内梨桜さん(3年)が目指すのは「自然な演奏」。人によって何が自然かは違う。楽譜通りの基本的な音程の先に、たくさんの人に共感してもらえる「自然な演奏」があると信じる。「55人全員を感じてもらえる演奏をしたい。お客さんや審査員にも私たちと同じ気持ちになってもらえたら」
全日本吹奏楽コンには、千葉県内からは、19日の中学生の部に柏市立酒井根、船橋市立海神、市川市立三が、20日の高校の部に幕張総合、習志野、市柏が出場。開智アカデミックウインドオーケストラと光ウィンドオーケストラが27日の職場・一般の部に臨む。(田辺詩織)