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 能登北部を襲った記録的な大雨から、21日で1カ月となった。元日の能登半島地震に加え、大雨でも甚大な被害があった石川県珠洲市大谷町の子どもたちが、防災マップづくりに取り組んでいる。体験をふまえ、込めた願いは一つ。みんなの命を守ること。

写真・図版
防災マップをつくるため、子どもたちは学校の周りを歩き、危なそうな場所を写真に収めた=2024年10月8日午前10時40分、石川県珠洲市大谷町、上田真由美撮影

 海に面した山あいに集落がある大谷町。元日の地震で多くの家屋が倒壊し、いまだ断水が続く。市立大谷小中学校は、地震前に23人いた子どもが5人に減った。

 今月8日朝、総合的な学習の時間で全校児童生徒5人が一つのテーブルを囲み、防災マップの方針を話し合っていた。

 講師役で地元の保険屋さん、重政辰也さん(36)がパソコンで地図サイト「グーグルマップ」を示し、子どもたちが地震や豪雨で見たものを振り返る。

 「お母さんが川に落ちそうになった」「△△さんのとこは水浸し」「□□さんのところは通行止めで、いま横に道ができてる」。小学6年の2人を中心に、7~9年(中学1~3年)の3人が話し合いをサポートする。

 「早く電気通らんかな……」の声も漏れる。

 重政さんが、グーグルマップ…

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