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住宅前に流れ込んだ土砂や流木がそのまま残されていた=2024年10月20日午後0時52分、石川県輪島市町野町、金居達朗撮影
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 能登半島を襲った記録的な豪雨から、21日で1カ月となる。元日の能登半島地震から復興の兆しがようやく見えてきた中での大水害。現地では流木や土砂が多く残ったままで、住宅の浸水被害の全容もまだ見えない。

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 石川県によると、住宅被害は18日までに判明した分だけで、全壊19棟、半壊36棟、浸水が1373棟。このうち仮設住宅の浸水が6カ所の計222棟にのぼる。ただ、自治体の人手不足などで調査が進んでおらず、被害棟数はさらに増える見通しだという。

 「流木や土砂がほとんどそのままだ。泥出しはボランティアが一生懸命しているが、流木や土砂は人力では撤去できない」。豪雨1カ月を前にした16日、珠洲市の泉谷満寿裕市長は県の災害対策本部員会議で訴えた。

 馳浩知事は、流木や土砂を撤去するにも農地や道路などで所管する省庁が「縦割り」であることを挙げ、「(窓口を)ワンストップでできるように国にお願いしたい」と語った。

 断水は土砂崩れなどにより約1千戸、停電は約370戸で続いている。

 仮設住宅に住めなくなったり、インフラの復旧が見込めなかったりして、18日現在で391人が避難所で暮らし、43人が旅館やホテルに2次避難している。

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 県によると、輪島市と珠洲市で少なくとも390戸以上の仮設住宅が新たに必要となっているが、建設に適した土地がなく、半分以上は建てる場所を見つけられていないという。

 農地への被害も深刻だ。奥能…

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