世界の鉄道の安全性向上をめざす第1回国際鉄道事故調査フォーラムの初会合が23日、東京都内で開かれた。鉄道の事故調査に特化した国際的な枠組みはこれまでなかったが、かねて国際協力を続けてきた日本の運輸安全委員会が提唱し、実現した。
日本は60年前に世界初の高速鉄道となる東海道新幹線を誕生させるなど、鉄道の分野で世界をリードしてきた。フォーラム創設に奔走し、周りからも「一番の功労者」と評される運輸安全委鉄道部会長の奥村文直さん(67)は、各国・地域の調査や研修の支援をするなかで、原因の共有や国際的な枠組みが必要だと感じたという。
奥村さんは旧国鉄出身で、鉄道工学が専門。公益財団法人「鉄道総合技術研究所」でリニア鉄道の開発などに携わった後、2016年から運輸安全委員。フォーラムの第1回の会合では議長を務める。
17年には、100人以上が…