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連載 混迷を歩く アメリカ大統領選2024:偽情報・誤情報編 番外

 偽情報は米国でどのように広まり、社会にどのような影響を与えているのでしょうか。近著「Lies that Kill(死をもたらすウソ)」でこの問題を掘り下げた、米ブルッキングス研究所のエレイン・カマーク氏に聞きました。

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 ――大統領選を前に、偽情報の問題が注目されています。

 「偽情報は選挙だけではなく、医療や気候変動などをめぐっても拡散しています。真実かどうかが定かではない情報がインターネットに出て、確認する人もいないまま、広がっていきます。冗談やユーモアも含まれますが、危険を伴うことがあります。これは新型コロナのパンデミックの時に顕著で、根拠のない治療法や予防法を用いたり、ワクチンを拒んだりして多くの人が亡くなりました。本のタイトルを『死をもたらすウソ』としたのは、そのためです」

銃乱射事件は「役者の演出」と主張し、商品に

 ――偽情報を広める人たちの…

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