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物価

 総務省が25日発表した10月の東京都区部(23区)の消費者物価指数(速報値)は、値動きの大きい生鮮食品をのぞいた総合指数(2020年=100)が107.9となり、前年同月より1.8%上がった。政府による電気・ガス補助金の復活もあって、上昇率が2カ月連続で鈍化した。ただ、過去最大の6割超の上昇となったコメを筆頭に、食料の値上がりは加速している。

 物価全体の上昇は38カ月連続だが、上昇率は前月の2.0%から縮んだ。日本銀行が目標とする「2%」は5カ月ぶりに下回った。電気代の上昇率は4.0%、都市ガス代が1.8%で、それぞれ前月の14.1%、9.3%から鈍化した。前年の10月は補助金が減額されていたため、今年9月からの補助金復活の効果が大きくなった。総務省によると、この補助金の影響で物価全体の上昇率も0.5ポイントほど押し下げられたという。

 一方、コメの上昇率は62.3%で、前月の41.4%から拡大し、統計のある1971年以降では最大の伸びとなった。ほかにもチョコレートが21.7%、コーヒー豆が16.6%、輸入牛肉が14.1%と、大幅に値上がりした。円安による輸入コストの増加も響いたとみられる。食料全体(生鮮食品をのぞく)では3.8%上がり、3カ月連続で上昇率が拡大した。

 都区部の指数は全国分に先駆…

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