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G20財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見に登壇した加藤勝信財務相(中央)、植田和男総裁(左)、三村淳財務官=24日、ワシントン

 米ワシントンで開かれていた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は24日、世界経済の「下ぶれリスク」への警戒感を示す共同声明を採択して閉幕した。今年は世界各地で大型選挙が相次ぐ。とりわけ、米共和党のトランプ前大統領らが当選し、保護主義的な政策が相次げば、世界の投資や貿易を阻みかねないからだ。

 共同声明では、世界経済は「強靱(きょうじん)さを保っている」としつつ、「高い不確実性の中でいくつかの下ぶれリスクが高まっている」と言及した。とくに、国境を越える経済活動が国や地域間で分断されるリスクを挙げ、「保護主義に抵抗する」との文言を盛り込んだ。

 警戒感の背景には、今年、世界人口の半分がかかわるとされる大型選挙が各地で相次ぐ事情がある。人気取りのため、自国産業を補助金や貿易障壁などで過度に守る保護主義的な政策が横行すれば、投資や貿易の流れを遮りかねない。

 なかでも各国が意識するのが…

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