今月始まったNHKの土曜ドラマ「3000万」(夜10時)が注目を集めている。家のローンや息子の習い事代などお金に悩む派遣社員の祐子(安達祐実)と夫の義光(青木崇高)が、ある事故をきっかけに3000万円を手にしたことで、怒濤(どとう)の展開が巻き起こるサスペンス。チーフ演出の保坂慶太さんは「これまでの日本にはない、新しいテイストのドラマを、と試行錯誤して作った」と話す。
「新しいドラマ」を生み出すために複数の脚本家が「ライターズルーム」という場に集い、共同執筆するという海外ドラマの手法を使った。
2022年に始まったこのプロジェクトには、2千人を超す応募者の中から選ばれた10人が参加。約1カ月の海外ドラマの分析を経て、7カ月、週2~3日のペースで活動を行い、脚本を開発。連続ドラマの第1話を19本仕上げた。その後、弥重早希子さん(37)、名嘉友美さん(41)、山口智之さん(36)、松井周さん(52)の4人の脚本家を再招集し、ライターズルームを結成した。
弥重さんが執筆した「300…