牧原秀樹法相は29日の閣議後の記者会見で進退について問われ、後任の閣僚人事が決まるまでの間は法相にとどまる考えを明らかにした。牧原氏は今回、衆院埼玉5区で落選。比例復活にも届かなかった。現時点で、辞任は申し出ていないという。
落選した閣僚の処遇をめぐっては、石破茂首相が28日の記者会見で「後任については早急に決めていかねばならない」と説明。人事の時期については、首相指名される特別国会との整合性を図るという見解を示していた。
牧原氏は29日の会見で、早急に後任を決めるとした首相の説明に言及し、「その間は、法務大臣として責任を引き続き果たしていく」と述べた。
牧原氏は初入閣した直後、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や関連団体主催の集会などへ秘書も含めて計37回参加したことが判明。衆院選埼玉5区で落選し、比例復活もならなかった。落選が決まった直後には、地元事務所で報道陣を前に「『おまえは法務大臣にふさわしくない』とご判断いただいたと理解している。ただ、私ほど法務行政に精通している人はいないと思っている。大臣辞任ということになればそれはすごい残念だ」と語っていた。(久保田一道)