27日に投開票があった衆院選の在外投票をめぐり、海外に住む有権者から「投票しにくい」と不満の声が上がっている。大使館が遠かったり、郵便のインフラが整っていなかったりして、投票したくてもできない人が少なくないからだ。100万人超の海外有権者のうち、今回実際に投票したのは約1万7千人にとどまり、小選挙区の投票率は過去最低を更新した。ネット投票を望む声は多いが、実現のめどは立っていない。
投票場所は300km先の隣国
名古屋出身で今は東アフリカ内陸部のブルンジで暮らすドゥサベ友香さんは、投票を断念した1人だ。
2016年に移住し、最近はフリーで日系企業へのコンサル業務などをこなしながら、夫と2児の4人家族で生活を送る。22年に在外選挙人登録を行い、今回の衆院選で初めて在外投票をするつもりだった。
「投票所」となる日本大使館・領事館はブルンジ国内にはなく、自宅から約300km離れた隣国ルワンダの大使館に行くしかない。
しかし政治的混乱の影響で両…