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発生翌日の3月29日に公開された最初の爆発現場の写真=万博協会提供
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 来春の開幕が迫る2025年大阪・関西万博。今春、工事現場でメタンガスが原因とみられる爆発火災が発生した。日本国際博覧会協会(万博協会)は爆発を受け、2820万人を見込む来場者の安全・安心のために、どんな対策を取るのか。それらは十分なのか。

 万博は来年4月から半年間にわたり、大阪湾の人工島・夢洲(大阪市此花区)で開催される。会場は「グリーンワールド」「パビリオンワールド」「ウォーターワールド」の三つのエリアに分かれている。

 万博協会や大阪市によると、爆発火災は3月28日、会場西側の「グリーンワールド(GW)」の工区で発生した。GWは屋外イベント広場や交通ターミナル、エントランス広場などができ、万博開催中は大人数がとどまることができるというエリアだ。

 記事の前半は万博会場や爆発、万博協会の対策についての説明です。専門家2人に聞いた話は記事の後半で。

 火災が発生したのはトイレ棟の建設現場で、地上での溶接作業中に出た火花が、地下空間にたまっていたガスに引火して爆発したとみられる。

 GW工区には一般廃棄物や上下水道の汚泥などが埋め立てられており、メタンガスが発生している。

 一方、パビリオンや大屋根リングが建築される「パビリオンワールド(PW)」の工区は、川などからの浚渫(しゅんせつ)土砂や建設残土からできた埋め立て地で、GW工区に比べメタンガスは発生しにくいという。

 メタン(CH4)は無臭・無毒の気体で、都市ガスの主成分としても知られている。空気中の濃度が5~15%になると引火・爆発する恐れがある。空気より軽く、閉じた場所から外に出れば、広がって薄められる。

 協会は爆発を受け、会期中のメタンガス対策費として36億円を計上。GW工区に設ける東トイレと西トイレには、強制換気する設備やガス検知器を新たに設置する。雨水排水や電気設備など屋外の地下に設けた設備スペースについては、マンホールのフタを穴あきにして自然換気する。さらに会期中、ガス濃度の測定結果を毎日公表することも検討しているという。

 万博協会が示したメタンガス対策について、専門家に聞いた。

 北海道大学の松藤敏彦・名誉…

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