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 温室効果ガスを減らすために不可欠とされるのが電源の脱炭素化だ。化石燃料ではなく、太陽光や風力といった再生可能エネルギーを使えば、温室効果ガスは出ない。昨年、中東ドバイであった国連気候変動会議(COP28)では、再エネの発電容量を2030年までに世界で3倍にすると決めたが、日本の存在感はいまひとつだ。

 「太陽光と違って、風力は一大プロジェクト。部品から作業する港湾部の設備まで入り込める余地が大きい」。風が強く、風力発電の適地とされる秋田県にある「三栄機械」の佐藤淳社長はこう話す。

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製造している陸上風力の基礎部分の部品を紹介する三栄機械の佐藤淳社長=2023年11月、秋田県由利本荘市、市野塊撮影

 同社は10年ほど前から、陸上風力の基礎部分の部品製造に乗り出した。かつて売り上げの5割を占めた航空事業が低迷した時、会社を救ったのは風力事業だった。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」が採択されたのもその頃、15年のことだ。

 風力は、数万点の部品供給やケーブル敷設などの需要が大きく、地域の産業振興につながることも期待される。三栄機械が次に狙うのは洋上風力だ。地元の秋田県は政府主導の洋上風力の開発地域。公募で選ばれた事業者が最長30年間独占利用できる「促進区域」も四つある。昨年には洋上風力への参入を視野に新たな設備投資を進めた。

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能代港沖に並ぶ洋上風力発電の風車=2022年12月、秋田県能代市、朝日新聞社機から、迫和義撮影

世界で300兆円の投資、1620万人の雇用

 再エネには世界的な追い風も吹いている。

 国際エネルギー機関(IEA…

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