Smiley face
写真・図版
運動会で今年9月に演奏を披露する松井田小マーチング隊=群馬県安中市、松井田小提供
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 約半世紀の歴史を持つ群馬県安中市の松井田小学校のマーチング隊「Smile Band」が23日、4年生以上の児童全員が参加する形の活動を終える。当日は約50人の児童がJR横川駅で、今月で旅客列車としての営業運転を終える「電気機関車(EL)」「ディーゼル機関車(DL)」の出発を見送り、演奏を届ける。

 松井田小学校のマーチング活動は他校との統合前の時期を含めて50年以上の歴史を持ち、4年生から6年生の児童全員が参加し、運動会で演奏を披露してきた。

 しかし、マーチング指導が音楽の指導内容に含まれず必要な練習時間の確保が難しくなってきたり、酷暑続きで屋外活動への安全配慮が必要になったりと様々な課題が生じている。そこで、2025年度に細野小学校と統合するのを機に、あり方を検討し、希望者によるクラブ活動に移行することになった。

 23日を前に、週1回の全体練習と、パートごとの自主練習を重ねている。10月下旬には校舎屋上にテープをはって駅のホームに見立て、そこからはみ出ないように演奏をした。

 マーチング隊は二つのグループに分かれて隊列を編成する。それぞれの隊列を率いる指揮者、6年大堀紗弓さんは「Smile Bandはたくさん思い出のある、かけがえのない存在。最後のステージは、しっかりと気を引き締めたい」。6年中山紅恋さんは「マーチング隊はみんなの力を一つにさせてくれる存在。23日は笑顔で全力で、失敗を恐れず挑みたい」と話した。

 田島浩之校長は「長年にわたって受け継いでくださった卒業生や地域の皆さまに感謝の気持ちを伝えたい。活動に終止符を打つことになりますが、細野小学校との統合後は新しい形でよき伝統を残していきたい」と話している。

 当日、横川駅での演奏を終えた後、碓氷峠鉄道文化むらに移動して、ドラムマーチ演奏を披露するほか、5年、6年児童たちが合唱する。(角津栄一)

共有