高級腕時計ロレックスの偽物をブランド品買い取り店に持ち込み、本物と偽って代金を詐取したとして、高知県警は13日、24~51歳の男15人を詐欺などの疑いで逮捕したと発表した。被害は中四国7県にある計21店の24件で、総額3638万円に及ぶという。
県警は、SNSなどを通じてつながり、匿名で指示を受けて事件を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」とみて首謀者の特定などを進める。
県警によると、逮捕されたのは高知市の10人と、兵庫県、大阪府などの5人。7~8月に、四国4県と岡山、広島、山口の各県にある店に偽ロレックスを持ち込み、1本あたり100万~400万円ほどをだまし取ったり、未遂に終わったりした疑いがある。県警は15人の認否を明らかにしていない。
15人は指示役、荷受け役、実行役などに分かれ、指示役はSNSで知り合った首謀者から話を持ちかけられ、知人やSNSを通じて人を集めたという。首謀者が用意した偽ロレックスを荷受け役に送り、実行役が店に持ち込んだとみられる。秘匿性の高い通信アプリで互いに連絡しており、報酬はそれぞれ数万円だったという。
8月に高知県内の店から県警に相談があり、8月末から順次、15人を逮捕。うち13人はすでに起訴されている。(原篤司)