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星稜高の仲間と練習に打ち込む清水空跳選手(中央)=2024年11月6日、金沢市の同校練習場、土井良典撮影
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 競技者の多い陸上男子100メートル走で7月、石川県の高校1年生が驚きのタイムをたたき出した。星稜の清水空跳(そらと)選手。高1として日本歴代最高となる10秒26を残し、視界の先には高校生で9秒台の大記録もとらえている。

 「自分でも衝撃でした。喜びより、衝撃が勝っていましたね」

 夏の全国高校総体(インターハイ)を控えた、県国民スポーツ大会予選会・男子少年B(中3と高1が対象)。「まだ10秒50台の記録しか持っていなかったので、とりあえず40台を出して(全国に)臨みたいなという気持ちだった」

 しかし、当日はとにかく体調がよかったといい、「予選で(走りを)流してまさかの10秒42が出てしまったので、きょうはタイムが出るぞと思った」。すでに日本短距離界の代表格・サニブラウン・アブデル・ハキーム選手=パリ五輪日本代表=が2014年に残した高1の歴代記録10秒45を上回ったが、「まだ(上に)行かんとだめだろうと思った」という。

 そして、決勝で10秒26を残した。「30台を目標に絶対出してやろうと思っていたら、まさかの20台」。一番違ったのはスタートだといい、今までは体を動かして前に進もうとしていたが、自然と「体が勝手に前に乗り込んでいった。ゴールまで力まず、きれいに走れた」と振り返った。

 実家は金沢市内のすし屋で…

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