「暴れてる!」
10月下旬、給食の時間。神奈川県の公立小の男性教諭(34)に隣のクラスの子が助けを求めてきた。
駆けつけると、教室には給食が散乱。余った牛乳を誰がもらうかを巡って、同級生に怒った男児が自分のご飯をひっくり返して暴れたという。
11月には下校中に友人と悪口の言い合いになった別の男児が友人を突き飛ばした。
他にも、自分の思い通りにならず、リコーダーを机にたたきつけたり、注意されたことに逆上してハサミを向けてきたりした子がいた。1年生のある子は、かまってほしくてクラスメートをよくたたいた。
暴力行為は「日常茶飯事」。
共通して「気持ちを言葉で表現できていない」と感じるという。
感想文などが苦手な子が多いとも。
国語の教科書でも、作文など書くことを求める内容は少ないという。「気持ちを言葉にできなくて暴力になる。教員は仕事に追われて子どもの話を聞けない。もっと余裕があればいいんでしょうけど……」
全国の小中学校と高校で、2023年度に確認された子どもの暴力行為は過去最多の計10万8987件(前年度比14.2%増)だった。特に小学校は約7万件で、1千人あたりの件数でも中学や高校を上回った。専門家は「8万件を超すのも遠くないのでは」と話す。
- 同じ調査では、「不登校」の子も増加していた
「暴力は悪化。なのに、対応できる教員は足りない」
東京都内の小学校の女性教諭…