Smiley face
イラスト あしたのんき

 米国には、子どもが誘拐されるなどの危機に直面した場合、報道機関などを通じてその子の情報を流し、早期の発見・救助につなげようとするAmber Alertという警報システムがあります。

 ラジオのニュースや道路上の掲示板などで、子どもの特徴や関連する車の型・色などをAmber Alertとして急告します。

 Amberは琥珀(こはく)を意味しますが、30年前、テキサス州で、自転車で遊んでいる時に誘拐され殺害された少女の名前でもあります。早期に捜索が進んでいれば最悪の事態は防げたのではないか、との観点からうまれた制度です。

 AmberはAmerica’s Missing: Broadcast Emergency Response(米行方不明者・放送緊急対応)の頭文字でもあります。

 州によっては、Amberではなく自州で犠牲になった子どもの名前をつけているところもあります。

 来年から、カリフォルニア州ではEbony Alertが導入されることになりました。Ebonyとは深い光沢のある黒檀(こくたん)のことで、黒人の少年少女のため、Amber Alertと同様の警報を発する仕組みです。

米国がわかるキーワード

朝日新聞社発行の日本語解説つき英字新聞「朝日ウイークリー」から、人気コラムを紹介します。今回は、米ニューヨーク州の日本人弁護士が、米国の時事ニュース用語を解説する「米国がわかるキーワード」。記事後半に英語の例文もあります。

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 米国では行方不明になる子ど…

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