ファッションの街で平日の部活動の地域移行が進む。学校外の指導者の質と量をどう確保しているのか。
10月上旬の木曜日の夕方、東京・竹下通りにほど近い渋谷区立原宿外苑中。校庭で「ユナイテッドコーチ」と呼ばれる外部の指導者、水野龍彦さんが陸上部の指導にあたっていた。
選手としてインターハイ準優勝、全日本個人選手権優勝の経歴を持ち、大学や実業団選手への指導経験も豊富。水野さんの指導に導かれ、男子は今年、100メートルと4×100メートルリレーで全日本中学校選手権出場を果たした。都中学記録を塗り替えての切符獲得だった。
陸上部員は水野さんにこう感謝する。「レース前にとったほうがいい栄養とタイミングを教えてくれる」「動画を用いながら、フォームの改善に取り組んでくれて、一段レベルアップできた」
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公立中学校の部活動はどうなるのか。朝日新聞では、地域移行をはじめとする部活動改革の取材を続けていきます。知りたいことや疑問に思うこと、課題と感じていることなどがありましたら、[email protected]までお寄せください。
同校は運動部に限って休日・平日の地域移行に取り組む。陸上、サッカー、バレーなど7競技で実業団出身者ら外部の指導者が教えている。駒崎彰一校長は「学校を地域に開くことで、いろいろな大人の考えに触れる機会が増えることはいいこと」と話す。
渋谷区の人口は約23万1千人(11月1日現在)。区内の半数の4校が今年度、モデル事業に取り組んでいる。区スポーツ協会が運営し、運営費は区の予算約2億4千万円と、企業などからの支援でまかなう。
指導者の質と量の確保は大き…