三重県伊賀、名張両市の県立5高校のあり方を話し合う県教育委員会の伊賀地域高校活性化推進協議会(会長=加藤貴也・三重大院准教授)の今年度第2回会合が25日夜、伊賀市の県伊賀庁舎で開かれた。検討材料にするため県教委が実施したアンケートが公表され、保護者の6割強が「一定の統合は避けられない」を選ぶ一方、「統合は避けるべき」も3割強に及んだ。
5校は上野、伊賀白鳳、あけぼの学園、名張、名張青峰。2028年度までは維持し、それ以降のあり方は再編を含めて25年度までに協議会が考えをまとめる方針。アンケートは県教委が9~10月、両市の中2生徒と、小5児童・中2生徒の保護者を対象に、高校選びで重視する点や希望の学級数、通学時間などを尋ねた。
今後の伊賀地域の県立高校の配置の在り方について、現在の5校計25学級規模が15年先に11~13学級に減る見込みとした上で質問。保護者の約62%が「一定の統合は避けられない」を、約34%が「統合は避けるべき」を、約5%が「積極的に統合を進めるべき」をそれぞれ選んだ。自由回答では、統合について「人材や設備を集中させ、より充実した教育ができれば」「人数が多い方が活気や刺激がある」と賛同する見方がある一方、「選択肢の幅が狭くなり、通学が大変になる」「現在の高校はそれぞれの個性があり、学力別にも適正」など反対の声が寄せられた。
協議会は来年2月の会合を経て、同夏ごろにまとめ案を示す予定。同11月ごろに結論をまとめる。(小西孝司)