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ジャーナリスト・帝京大教授の軽部謙介さん

 衆院選で与党が過半数割れし、第2次安倍晋三政権から10年以上にわたって続いた「官邸1強」も転機を迎えた。野党との協議を通して進んでいく政治について、ジャーナリストの軽部謙介・帝京大経済学部教授は「試練にあるのは石破茂政権ではなく、私たち自身だ」と指摘する。安倍政権以降、変質した日本銀行と政治との関係についても聞いた。

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 与野党が伯仲する国会となったことは、歓迎すべきです。以前、安倍氏は「決められない政治」を強く批判していました。これは旧民主党政権の混乱を揶揄(やゆ)するもので、「悪夢のような」とも言われました。

 しかし、私はそうは思いません。「決められる政治」が善なら、行き着く先は独裁政権です。安倍氏が首相を辞めて4年ほど経ちますが、官邸1強、安倍1強といった政治が正しかったのか、検証が必要です。

 1強が崩れたことで、政治は…

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