Smiley face
写真・図版
苫小牧市長選の出陣式で拍手を送る支持者たち=2024年12月1日午前9時5分、北海道苫小牧市内、松本英仁撮影

 前市長の岩倉博文氏が健康問題を理由に任期途中で辞職したことに伴う北海道苫小牧市長選は1日告示され、いずれも無所属新顔で前市議の金沢俊氏(50)、前市職員の田村一也氏(49)が立候補を届け出て一騎打ちの選挙戦になった。8日に投開票される。

 第一声では、5期18年の岩倉市政の継承を訴える金沢氏に対し、田村氏は市民の声をより多く生かした市政への転換を訴えた。

 金沢氏は「七つのビジョン、34項目91の施策を掲げ、市のピークだった17万人台まで人口を戻し、ゆくゆくは20万人に挑戦したい。皆さんの力を頂き、岩倉市政以上の実績に向けて最大限頑張る」と述べた。岩倉氏が前回の市長選で贈られた当選祈願の千羽鶴も引き継がれ、支持団体が披露する伝統の木やりに送られて遊説に出発した。

 田村氏は「子育て支援策を拡充し、働く人が住み続けたいと思う街にするため、市民が主役の、市民参加で希望が膨らむ市をつくる」と訴えた。立憲民主党道連の逢坂誠二代表も応援に駆けつけ、「前市政は市の潜在能力の高さを生かしきれていない。流れをしっかり変え、住んでいる人たちが良かったと言える街をつくるのが新市長の役割だ」と支持を訴えた。

 前回の選挙でも争点だったカジノを含む統合型リゾート(IR)問題について、金沢氏は「投資を呼び込む方法として灯は消さない」、田村氏は「反対の声が根強いうちは推進しない」との立場だ。

 11月30日現在の選挙人名簿登録者数は14万1519人。

共有