福岡市地下鉄の新型車両「4000系」が11月29日、運行を始めた。空港線・箱崎線では32年ぶりの新型で、広めの座席や防犯対策など快適性を高める工夫が施された。鉄道ファンらが「青い食パン」と呼ぶ見た目も話題になっている。
6両編成で、これまでの車両を継承した青いラインを車体に配した。前面は、切り落としたパンのようなデザインになっている。
1人あたりの座席幅は、通勤用としては広めの48センチ。各号車に4台の防犯カメラを設け、乗務員らがリアルタイムで車内の状況を確認できるようにした。
個性的なのは6号車。車いすやベビーカーを使う人への配慮で、座席のない広いスペースを設けた。地下鉄なのに、子どもでも外の風景が楽しめる大きな窓も設置。空港線の姪浜駅は地上にあり、そのままJR筑肥線に乗り入れるため、海辺の景色が望める。
2027年度までに6両18編成の導入を予定。最も古いものでは1981年の空港線開業時から運行し、改修を経て現在も使われている車両「1000N系」は順次引退するという。
福岡市地下鉄は当面、4000系の運行時間をホームページで公開する。