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大規模な太陽光発電施設の周りに風車が立ち並ぶ=2024年10月13日、青森県六ケ所村、朝日新聞社機から、長島一浩撮影

 風力の発電量が国内有数の青森県は19日、陸上風力(出力500キロワット以上)と太陽光(同2千キロワット以上)の県内での立地を「ゾーニング」して規制する条例案の骨子を発表した。都道府県レベルでは全国初で、宮城県に続く新税の導入もめざす。政府が再エネの最大限の活用を掲げる中、環境負荷や景観悪化など地方の懸念が表れた形だ。

 骨子によると、県内を一定規模の再エネ事業を認めない「保護地域」と「保全地域」、事業ができる「調整地域」の三つに分類。

 県が認めず事業を行った場合には、5万円以下の過料を課す罰則を設ける。特に保護、保全地域で事業を強行した場合は、出力1キロワットあたり太陽光は410円、風力は1990円と「事業ができない水準」(事業者)で課税し、ゾーニングの実効性を担保する。

 一方、保全、調整地域内では、知事が自然環境や地域と再エネの共生ができると認める場所を「共生区域」とし、区域内の事業は非課税で、再エネの導入を促進する。調整地域では、出力1キロワットあたり太陽光110円、風力300円を課税する。

 県は来年2月の県議会に関連2条例案を提出。可決されれば来年度にも施行する方針だが、新税については総務相の同意後となる。

「都市の電力のために」、知事の危機感

 青森県が都道府県レベルで初のゾーニングに踏み込む背景には、「青森の自然が都市の電力のために搾取されている」(宮下宗一郎知事)との危機感がある。

 県内には、原発や核燃料サイ…

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