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輪軸組み立て作業のイメージ。左の車輪に車軸を圧力をかけてはめ込む=東京メトロ提供

 鉄道車両の車輪に車軸をはめ込む「輪軸」の組み立て作業をめぐり、基準値を超える圧力がかかっていた問題で、国土交通省は19日、有識者や事業者を集めた検証会議を開き、対策案となる報告書をまとめた。日本産業規格(JIS)が定める圧力の最大・最小値を超えた際の規定を各社の実施基準などに明記することとし、同省が同日、全国の鉄軌道事業者に通達した。

 各事業者はこれまで圧入力値がJIS基準を超えた際に、車軸の太さから車輪のはめ込み口の内径を差し引いた「しめしろ」の値などから独自に安全性を判断。基準を超えた際の対応方法が社内規定で定められず、あいまいになっている例が多く、同省が「不適切であり、ルールを設けるべきだ」と指摘していた。

 報告書では、JIS基準を超えても最大値の110%以下、最小値の90%以上であれば、「しめしろ」の値などに異常がなければ輪軸を使用できるとした。組み立て作業時に不正がないよう、作業とは別の担当部署が二重にチェックする管理体制も作るよう求めた。

 輪軸をめぐる問題は今年7月、JR新山口駅構内で発生した貨物列車の脱線事故をきっかけに、各事業者で相次いで発覚。国の運輸安全委員会が事故原因を調査している。

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