独フォルクスワーゲン(VW)は20日、経営再建に向けたコスト削減策に労使交渉で合意した。焦点だった同社初のドイツ国内の工場閉鎖は見送り、一部工場の生産停止や海外への移管で国内生産能力を約73万台減らす。人員は2030年までに3万5千人以上減らすが、強制的な削減はしないことでも合意した。
ドイツ国内のVWの10工場のうち、東部ドレスデンにある電気自動車(EV)の工場は25年末で生産を停止する。本社がある北部ウォルフスブルクの工場からは主力車「ゴルフ」の生産をメキシコの工場に移管する。
さらに従業員には賃上げ分の給与支払いを当面見送るほか、手当の削減などを通じて人件費を年間15億ユーロ(約2400億円)減らす。
VWは9月、雇用保障を含む…