イスラエル軍は21日、親イランの反政府武装組織フーシが活動するイエメンから発射された飛翔(ひしょう)体が商都テルアビブに落下したと発表した。迎撃に失敗したとしている。イスラエルメディアによると、公園付近に落ちたとみられ、16人が軽傷を負ったという。
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フーシはこの日の声明で、イスラエルに向けて発射したのは極超音速弾道ミサイルだったと主張した。フーシの政治局員の一人は同日、X(旧ツイッター)に「イスラエルの迎撃システムの失敗は、敵の心臓部がもはや安全ではないことを示している」と投稿している。
AFP通信などによると、これに先立つ19日にはフーシが発射したミサイルがテルアビブ近郊に落下し、学校の建物が破壊された。イスラエルは報復として、フーシが実効支配するイエメンの首都サヌアなどを空爆し、9人が死亡している。AFPによると、イスラエル軍がサヌアを攻撃したのはこのときが初めてだという。
21日の攻撃に対してもイスラエル軍が激しい報復に踏み切る可能性があり、緊張が高まることが懸念されている。