大和証券グループ本社の荻野明彦社長が朝日新聞の取材に応じ、来年度は5%以上の賃上げをめざす方針を明らかにした。賃上げは4年連続となる。物価上昇を上回る賃上げを実施することで、人材獲得に向けて採用競争を有利に運びたい考えだ。
同社は2022年度から3年続けて、3.5~7%の幅で賃上げを実施。引き上げ率は3年で約15%に達した。来年度は、大学新卒の初任給も今の29万円から30万円に上げる方針だ。初任給は証券界で最高水準になる。今後、労働組合と交渉に入る。
荻野社長は「物価上昇を上回る賃上げをしないと前年と同じものが買えなくなり、生活が苦しくなってしまう。社員にしっかり報いることで採用での競争力を高めたい。(政府がめざす)成長と分配の好循環にも貢献できる」と話す。
また、スタートから来年1月…