アジア開発銀行(ADB)は28日、次期総裁に神田真人前財務官を選出したと発表した。辞任の意向を示した浅川雅嗣総裁の後任として、来年2月24日に就任する。ADB総裁は初代から11人連続で日本から出すことになった。
総裁に立候補したのは神田氏だけで、加盟国による信任投票で全会一致で選ばれた。任期は、浅川氏の残りの任期である2026年11月23日まで。ADBは途上国への金融支援を担っており、神田氏は28日、記者団に「これまで以上に貧困削減と格差の是正に貢献したい」と話した。
神田氏は財務官在任中、急速な円安を抑えるための大規模な為替介入を指揮し、「令和のミスター円」と呼ばれる。