品川区役所

 生成AIで「予算」を作りました――。東京都品川区は19日、生成AIを使った「ウェルビーイング補正予算案」を発表した。区民のアンケートをAIに分析させ、三つの事業を予算化した。区によると、生成AIを使った予算編成は全国初の試みという。

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 区は、AIは人の主観が入らず、客観的に分析できるとし、政策の有効性と区政への信頼性を高めるためとしている。森沢恭子区長はこの日の会見で、「今後も生成AIを使った分析を進めて、予算編成や施策にいかしていきたい」と話した。

 AIに分析させたのは、昨年8月に全区民を対象に実施したアンケート。ウェルビーイング(心身の健康や幸福)の視点から、「誰もが生きがいを感じ、自分らしく暮らしていく」ために必要な取り組みなどを聞いた自由意見欄の約10万人の回答、約650万文字を対象にした。区によると通常、膨大な時間がかかるアンケートの分析を、AIは1・5時間で終えたという。

 よく出てくる言葉などから、「心と体の健康」や「防災対策」などが求められていることが分かり、三つの事業を始めることにしたという。

 一つは、都内初という「子育…

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