【動画】小説家・平野啓一郎さんによる、朝日地球会議のセッションに寄せたメッセージ=神田明美撮影

作家・平野啓一郎さん=外山俊樹撮影

 朝日地球会議2024で、31日に配信される「AIで世界は読み解けない? 人類学×文学で見る社会」では、フィナンシャル・タイムズ紙の編集委員でコラムニストのジリアン・テットさんと小説家の平野啓一郎さんをゲストに迎え、AI(人工知能)が身近な存在になりつつあるこのごろを考える。国際交流基金との共同セッションだ。

朝日地球会議2024

ジリアン・テットさんと平野啓一郎さんが出演するセッションは「朝日地球会議2024」で配信されます。

 テットさんは英国生まれ。ケンブリッジ大学で学び、文化人類学の博士号を持つ。フィナンシャル・タイムズ紙の特派員や東京支局長として1997年から2002年まで日本に滞在し、当時の日本の金融危機などを分析した著作がある。その後戻った英国でも、08年のリーマン・ショックを予測する記事を書き続け、注目を浴びた。そして近著「アンソロ・ビジョン」ではデータや数値は万能ではなく、文化の多様性を踏まえて包括的に事象をとらえる人類学的な思考や視点こそが、現代社会を見るのに役立つと説く。

 平野さんは11月に映画が公開される著書「本心」で、近い未来の日本を舞台に亡くなった母をAI技術でよみがえらせ、母の「本当の心」を知ろうとする青年の姿を描いた。テクノロジーが人の心を再現できるのかを鋭く問いかける作品だ。

 世の中のできごとの本質をつ…

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