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東京都が運営するマッチングアプリのデモ画面=2024年9月20日午後3時47分、都庁、松田果穂撮影
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 結婚を望む人の出会いを支援しようと、東京都が独自に開発したスマートフォン向けマッチングアプリの本格運用が始まった。少子化を背景に婚活を促進する自治体は多いが、アプリ開発は珍しいという。

 アプリ名は「TOKYOふたりSTORY AIマッチングシステム」。信頼性向上などのため、登録は写真付き本人確認書類や自治体発行の独身証明書、源泉徴収票など年収を確認できる書類の提出が必要。事前のオンライン面談もある。

 身長、最終学歴、仕事内容、出身地などの個人情報も相手が見られるようにする。登録料は2年間の利用で1万1千円。同性のパートナーを探すことは想定していない。

 登録後、考え方や性格に関する112問のテストに答えると、AI(人工知能)が選んだ相性のいい相手を月に4人まで紹介される。双方が「お見合い希望」をすれば、実際に会うことができる。

 AIの提案以外にも、自分で条件設定すれば、相手を検索できる。互いの希望で「真剣交際」の登録をすれば、その間は他の相手を閲覧したり、会ったりはできない。結婚を前提とした交際や結婚に発展したら退会となる。

 運用後、都は退会者向けアンケートで真剣交際に発展したカップル数を算出するなど、効果を検証するという。

 都の担当者は「テスト運用の際は、利用者から行政の運営だから安心という声も上がった。結婚に関心があっても婚活に踏み出せない人の背中を押したい」と話した。(松田果穂)

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